言わずと知れた宮沢賢治の代表作ですね。
私自身も内容は知っているような知らないようなという感じでしたが、子供に読み聞かせをしたくて購入してみました。
初めて子供に読んであげた時の表情は忘れられません。楽しい物語かと思いきや内容はけっこう衝撃的だったようです。
でも怖かったとかではなく、とても気に入ったようで何度も何度も読み聞かせした思い出があります。言葉使いはちょっと聞きなれないものも多いのですが、何度も読むうちに子供も自分で音読するまでになりました。
ぜひ一度ちゃんと読んでみて欲しい、注文の多い料理店の簡単なあらすじとおすすめポイントをご紹介します。
「注文の多い料理店」内容は知っていますか?
代表作だけど内容は把握してない
作品名は多分皆さん知っていますよね。宮沢賢治も知っていますよね。
でも「注文の多い料理店ってこんな話だよ」とちゃんと説明できる方は少ないのではないでしょうか。私もそうでした。
宮沢賢治の絵本は色々と出ていますが挿絵によって印象は違ってくると思います。
この「注文の多い料理店」も数々の出版社から発行され、イラストも色々な方が書いていますが、私が選んだのはミキハウスから出版されているスズキコージさんの版画絵のものです。
引き込まれるスズキコージの版画絵
まず、なんか怖い(笑)子供が進んで手に取る表紙ではないですね。
おどろおどろしい表紙から始まり、読み進めていくと動物やら主人公たちが登場しますが可愛くない(笑)
ですがその繊細でちょっと怖いイラストが、この絵本の何となく怖いような、不気味なような雰囲気を、より一層引き立ててくれているように感じます。
注文の多い料理店の内容
簡単なあらすじ
※ネタバレ含みます
主人公の男2人がお腹を空かせて森の奥深くの料理店へ入っていく。扉に書かれた文字に従いながらどんどん進んでいくと、奥に化け猫がいて自分たちを食べるために待っていたというお話しです。
注文の多いというのは料理が沢山出てくるという意味ではなく、主人公たちに服を脱げとか塩を体に揉み込めとか注文が多いという意味だったのですね。
男2人は直前で気付き何とか逃げ帰ったけれど、恐怖に苛まれた顔はもう元に戻らなかった…。
最後の挿絵にも恐怖感を表す表情の一コマが描かれています。
読んでて楽しい言葉づかい
「風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りました」
物語の序盤と終盤に出てくる言葉です。
「ざわざわ」「犬がふうっとうなって」「髪をけずって」など、
読み聞かせしているとなんだか心地よい響きの言葉が多く、読んでいる自分も楽しくなります。
聞きなれない難しい言葉にも触れられる
絵本を繰り返し読んで、身につく言葉も多いと思います。昔の言葉もあるので実際に使うかはともかく、物語を読みながらこれってどういう意味?と普段なかなか触れない言葉にも出会えます。
"外套(コートのこと)、カフスボタン、勘定
みくびった、用意周到
ご承知おきください、両方かねているから"
大人が使うような言葉も何となく内容から理解出来るし、身につきそうですよね。
色々な言葉に触れることで、これから色々勉強していく時にすんなりと入っていけそうな気がします。
まとめ
不思議な世界観に引き込まれる宮沢賢治の「注文の多い料理店」
驚きの内容だけではなく、心地よい音の響きは音読にも最適です。
宮沢賢治の童話は猫が登場する物語が多く、これもそのうちの一つ。大人が読んでも楽しい話なので、子供と一緒に宮沢賢治の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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